2010/04/03

加脂剤

4/03/2010
Pocket Book for the Leather Technologist, Fatliquoring (BASF) より。

BASF Fatliquoring


主な加脂剤

A. 生物由来の脂肪性物質
1. 植物性油
a乾性油 : 亜麻仁油、大麻油、ケシ油、ナッツ油、ウッドオイル・桐油
b半乾性油 : 菜種油、コーン油、ひまわり油、大豆油、綿実油、米油
c不乾性油 : オリーブ油、ヒマシ油、ピーナッツ油(ラッカセイ油)、果実核油
2. 植物性脂
ココナッツ脂、パーム核脂、パーム油脂、木蝋
3. 動物性油
a海生動物油 : アザラシ油、鯨油、イルカ油
魚油 : ニシン油、イワシ油、メンヘーデン油(ニシン科の魚)
肝油 : タラ肝油、サメ肝油
b陸生動物油 : ニーツフット油、ラード油
4. 動物性脂
牛脂・羊脂、ラード、乳脂肪、骨脂、馬脂(ホースグリース)
5. ワックス(ロウ)
a植物性:カルナウバワックス、キャンデリラワックス、モンタンワックス
b動物性:ビーズワックス、羊毛脂(ウールグリース)

B. 非生物由来の脂肪性物質
パラフィンワックス、ミネラルオイル、オレフィン、合成炭化水素、合成脂肪酸エステル・ワックス、高級アルコール、アルキルベンゼン





ホーウィンのブログより。

 Chromexcel の加脂剤は、食品等級の牛脂(food-grade beef tallow)と化粧品等級のビーズワックス(cosmetic-grade beeswax)。
Chromexcel

 Chromexcel は最後の仕上げにニーツフットオイルを塗るので、ホーウィーン推奨の手入れはニーツフットオイル。
The last step for Chromexcel is coat of Neatsfoot Oil, so when people ask me how to condition this leather, that’s always my first recommendation.





追記(2012/6/6)

 皮革技術者が語る~聞いて得する皮革の話~ 川村通商(株) 皮革物資事業部取締役部長 鍛治雅信氏 | レザークラフト・フェニックス より。

 今は合成油で鞣されることが多いが、天然油で鞣された革の方が持ちが良い、とのこと。

pdf

皮革の話資料(PDF) | レザークラフト・フェニックス

染色
  • 表面染色と浸透染色が有る。
  • 革の為には表面染色の方が良い。
    • 今の時代、染料の選択肢がない。
    • 環境や体に悪いため薬品がない。
    • 組織の違いで色ムラが出る。
    • 芯通しは靴には最悪! 色落ちの元。
    • 芯通しは柔らかくなるため、吟浮きしやすい。

加脂
  • 革を柔かくする為に種々の油脂を用いる。
    • 30年前が油のピーク。今は油の素材がない。
      例:鯨の油(乱獲)、タラの油(セーム革)
    • 今は合成油。天然油の方が持ちがいい。10年前の革でもOK。

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